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そこまでやるトヨタ式選挙 「候補者氏名を書く練習」「投票済証提出」を家族にまで強要、豊田市期日前投票40%に

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先の2013年参議院選挙で、トヨタのおひざ元・愛知県豊田市内では、総投票数のうち期日前投票が39・1%(全国平均23・6%)と際立っていたことがわかった。その背景には、トヨタ労組の末端役員である「職場委員」が現場で指令を出し、選挙管理委員会が発行する投票済証の提出を社員に求めるばかりか、家族の分まで提出させる、という徹底ぶりがあった。さらに「労組が推す候補者の氏名を書かせる練習」も、社員家族の直筆を要求し、代筆さえ認めない。その圧力に対し、仕事を請けるために意見を言えないトヨタの下請企業社員から抗議の書類が、共産党トヨタ自動車委員会に郵送された。磯崎哲史(民主党比例・自動車総連出身)・大塚耕平民主党愛知選挙区)当選の原動力となった「組織ぐるみ選挙」を目の当たりにしたトヨタ社員に話を聞いた。

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【Digest】
◇ブログ「トヨタで生きる」の主宰者を訪ねた
投票済証明書を労組が回収
◇労組推薦候補の氏名を社員の家族まで書かされる
◇現場で選挙を取りしきる「職場委員」の威力
◇ジグソーパズル的なトヨタの洗脳
◇ブログ「トヨタで生きる」の主宰者を訪ねた
 どの企業も、外からの批判や要請などに一定のバリアーを張り巡らせ自社を守るための工夫はするだろうが、トヨタ自動車のガードは非常に固く、発表されたもの以外に内部の様子を知るのが難しい。
 そんななか、2年ほど前にできたブログ「トヨタで生きる」が、日本共産党トヨタ自動車委員会の人たちによって運営されていることを知った。会社の資料や発表、労組の情報などが毎日更新されており、生々しい内容も盛り込まれている。

 いったいどんな人たちがやっているのか。一度会ってみたいと思い、電話をかけてアポイントをとった。




 参院選挙投票日から間もないある日、名鉄知立(ちりゅう)駅に到着し、ホームから走ってバス乗り場に向かった。3分しか乗り継ぎ時間がない。1時間に1本もないコミュニティバス(運賃200円)に間に合い、農村地帯を走ること約40分。目的地に近いバス停に着いた。人口約42万人の豊田市だが、バス路線と本数が少なく、自動車がないと大変だ。

 あたりは農地と住宅が混在する地域で、トヨタ自動車の堤工場までは、歩いて行ける近さ。共産党トヨタ自動車委員会は、古い一軒家、納屋のように見える粗末な建物である。以前は蕎麦屋に利用されていたこともあるという。

 建物の外にあるトイレを借りて中に入ると、出迎えてくれたのは、トヨタOBの浅野健二さん(仮名63歳)。

「トイレきたなくてすいませんね。なにぶん古いもんだから、女性なんかいやがりますからね」
 フローラルな香りはしないが、充分に機能を果たせるトイレだから問題ない。その質素さが懐かしくさえ感じられる。
 応対してくれたもう一人は小林浩二さん(仮名60歳)で、高校卒業後にトヨタ自動車正社員として入社して以来、42年働き続けたが昇格はなく、ヒラ社員で定年を迎えた。現在は再雇用(トヨタではSPスキルドパートナーと呼ぶ)となり、今もなおフルタイムで基本的には以前と同じ仕事を続けている。

 トヨタ本体の中で共産党という少数派として生きるとはどういうことか、これまでの経緯や、最近は中高年の社員でも“応援要員”として重労働の組み立てラインで働かされるケースが増えていること、仕事がきつくて辞めていった30代前半社員の例、障害者枠で入社した新人がトヨタの仕事に耐えられずに辞めていったことなど、話題は広範囲に及んだ。

 しかし、選挙直後に話を聞いたこともあり、トヨタ自動車内の組織的な選挙の実態に話題は集中していった。

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投票した後は「投票済証」をもらい、社員と家族の分も職場委員に提出しなければならない。
投票済証明書を労組が回収
 まず、数字を紹介しよう。期日前投票比率についてである。
・全国  12・4%(全有権者比) 23・6%(投票者比)
豊田市 25・7%(全有権者比) 39・1%(投票者比)
豊橋市 8・9%(前有権者比)  17・3%(投票者比)

 今回の選挙の投票率は、全国で52・6%だが、豊田市では65・7%と非常に投票率が高い。投票率の高さに加え、豊田市期日前投票率が異常に高いことがわかるだろう。同じ愛知県の豊橋市と比べても非常に高い。

「これはすごいことです。このような具体的な数字と事実をブログに出さないと意味がないんですよ。これから話しますけど、トヨタの人は、選挙とはこういうもんだと思い込んでしまっていて、そこが外の人と違うと思います」
 とブログを毎日更新する浅野さんは言う。いったいトヨタ社内ではどのような選挙運動がされているのか。実際に体験したり見聞きしたことを、浅野さんと小林さんの2人に話してもらった。
小林 トヨタ自動車労働組合や系列会社の組合が、自分たちが応援する立候補者の「支援する会」をつくります。社員と20歳以上の家族も会に入れ、名簿をつくるのです。末端の労働組合の役員である職場委員が、小林君のうちは奥さんがいるぞ、じゃ2票だ。いつ投票に行きますか? という話になる。
 土日に(投票に)行くよう、部下に伝えます。職場委員は10~20人の職場の中に一人いる末端の役員で、彼らが現場で取りまとめる重要な役割を担います。

 会社の組織としては、組長にあたるGL(グル―プリーダー)の下に班長であるTL(チームリーダー)がいて、その下にSX(シニアエキスパート)やEX(エキスパート)がいますが、このクラスの人で優秀な「次期班長」を選んで職場委員に据えることが多いです。

浅野 つまりEXかそれに近い人(班長になるかならないかの人)が職場委員になるように持ち回りで決まってるんです。ほんとうは選挙で選ぶべきものなのに組長GL(グループリーダー)が決めてしまう。

――その職場委員が、選挙で組合推薦候補に入れるように社員に促すわけですが、さきほどちらっと話に出た「投票済証」を回収するんですね.....