ポンタの想い出

俺に明日はあるのか?

少年に戻りたい

盲導犬飼育の受刑者は出所後の再犯率が低い


f:id:god634526:20160117180941j:plain




良い試みですね。動物と接する事でセロトニンが分泌され暴力行為が減り、再犯率が低下する。犬を世話する事で、ドッグトレーナー、トリマーの資格を得て、出所後即、就職出来る。

殺処分される予定の犬達を受刑者が面倒を見、問題行動のある犬を更生させ、里親に引き取ってもらう。

素晴らしい取り組みです。犬は殺処分されずに、里親と暮らせるようになり、受刑者は資格を所得し、出所後即、就職出来る様になり、再犯率が低下する。

この動きが世界中に広まる事を切に願います。





つい先日、島根県社会復帰促進センター(刑務所)から「刑務所育ち」の盲導犬第一号が誕生したというニュースが報道されましたね。現在、日本で犬の訓練を行っている唯一の刑務所です。このような、刑務所での受刑者による犬の訓練については、アメリカに一日の長があります。今日はアメリカの刑務所で暮らしている犬達のことをご紹介します。

刑務所で受刑者のためのプログラムとして犬の訓練が取り入れられたのは、1981年ワシントン州の女性刑務所が最初でした。当時、財政難のために満足な更正プログラムもなく、まともな運営も出来ていなかった刑務所の現状を見かねた修道女のシスター・クインがプロのドッグトレーナーと共同でプログラムを作り、導入したのでした。

当初は、盲導犬や警察犬候補の子犬達を受刑者がトレーナーと共同で訓練して、立派な職業犬に育て上げるという島根のやり方とよく似たプログラムでした。一般的なトレーナーと違って、受刑者達は犬と24時間、常に一緒にいることが出来ます。その分、訓練も早く修了することができ、受刑者達は責任感や達成感、そしてドッグトレーニングのスキルを身につけることができるというこのプログラムは、すぐに他州からも取り入れたいという声が多数届き、現在アメリカのほとんどの州で、受刑者による犬の訓練プログラムが実施されています。国内だけにとどまらず、シスター・クインはこのノウハウを伝えるべくヨーロッパにも出向いて、イタリアの刑務所などでプログラム導入の指導を行っています。

ワシントン州では、当初は女性刑務所だけでこのプログラムを行っていたのですが、この2〜3年の間に男性刑務所でも犬の訓練をスタートする所が出て来ました。訓練するのは地元のアニマルシェルターから連れて来られた犬達です。預かり期間を過ぎても引き取り手がなく殺処分にするしかないという犬達が、受刑者によって家庭犬としての訓練を受けて、新しい家族の元へと送り出されています。一般のシェルターでは、問題のある犬一頭一頭にじっくり向き合って訓練するだけの時間も人手もないのが現状です。時間さえかければ良い家庭犬になる可能性のある犬達が、受刑者によってセカンドチャンスを与えられるというわけです。犬達は平均12週間の訓練期間を過ごし、基本的なコマンドやトイレの躾、人に飛びつかない事、人間や犬同士の社会化を身につけるので、新しい家族を見つける事はずっと簡単になります。




犬にとって素晴らしいだけでなく、受刑者が犬と暮らすようになってから、刑務所内での暴力沙汰が著しく減少したことも報告されています。全ての受刑者が犬の訓練プログラムに参加できるわけではないのですが、参加者の再犯率はほぼゼロに近く、社会復帰も容易だと言います。これは社会全体にとってもありがたいことですね。

盲導犬飼育の受刑者は出所後の再犯率が低い - 紙幣の不思議2盲導犬飼育の受刑者は出所後の再犯率が低い - 紙幣の不思議2