ポンタの想い出

俺に明日はあるのか?

恐ろしくて結婚出来ない


女性が安心して子供を産み育てられない社会は持続不可能だ



日本は今、高齢者の貧困が爆発的に増えようとしているところにある。

これは団塊の世代年金生活に入って、老後の備えがなかった高齢者が真っ先に困窮していることに起因している。彼らは生活保護を受けるしかないので、生活保護受給者は毎年のように増えている。

もちろん営々と働いてきて老後に備えている人も多い。しかし、備えがあったとしても安泰ではなかった人もいる。

生活のダウングレードができなかったり、子供が失業・ニート・引きこもりになって思わぬ出費がかさんだり、病気やケガに見舞われて早々に貯金を食いつぶしたりして、困窮に至っているのである。

生活保護受給者が減る兆しはない。高齢者が増えるというのは、さらに受給者が増えるということなのだ。

そのため、生活保護という現在のシステムは支えきれず、遅かれ早かれ破綻してしまうのではないかとも噂されるようになってきている。

生活保護の申請が拒絶されるようになってきているのは、不正受給を阻止したいからというのもあるが、すべてを受けていたら財政として膨大な額になってしまうからでもある。


母子家庭の3分の1は、国民年金が払えない状態


こうしたことから、高齢者だけでなく、障害者の家庭や、母子家庭のように、本当に生活保護を必要とする人たちさえも生活保護が届かなくなっている現状もある。

実は今、懸念されているのは、シングルマザーが高齢化したときの処遇だ。彼女たちは間違いなく貧困に堕ち、生活保護受給者になると言われている。

なぜか。それはシングルマザーの多くは国民年金なのだが、シングルマザーの3分の1は、それが払えない状態にあるからである。

国民保険を未納のままにしておく女性もいれば、「免除・納付猶予」の制度を使って手続きをする女性もいる。

将来、年金を受給するためには資格期間は25年必要なのだが、シングルマザーは長らく未納や免除期間が続くので、受給資格期間の25年(300月)に満たない可能性が高いのである。

65歳以上で年金がもらえずに苦境に落ちている人を「無年金者」というが、今のままではシングルマザーの多くはこの「無年金者」になると言われている。

現在、この「25年」というのがあまりにも長すぎるということで、今後消費税を10%に引き上げるのと同時に25年という期間を10年に短縮して、無年金者を減らす試みが為される予定になっている。

しかし、これが逆に年金制度の破綻を早めるのではないかとも言われている。なぜか。国民保険を10年かけた人は、もうそれ以上払わなくても年金をもらう資格があるからだ。

10年でもらえるとなれば、貧困層の誰がこんなものを10年以上払うというのだろうか。現在でも国民年金は50%以上が未納・滞納している状態なのだから、それがますます深刻化する。

この未納・滞納率が増えると、財源が減るので、さらに年金や生活保護の財源が減り、年金支給年齢も引き上げられ、税収も10%を超えてさらに上がっていくことになる。


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65歳以上で年金がもらえずに苦境に落ちている人を「無年金者」というが、今のままではシングルマザーの多くはこの「無年金者」になると言われている。


追い詰められていくシングルマザーたち


現在の母子家庭の平均総収入は厚生労働省のデータによると年間181万円であると言われている。この181万円はあくまでも平均なので、これ以下の家庭もざらにあるということだ。

181万円と言えば、月に換算すると約15万円である。

そして、この15万円は1つの仕事で得られているものではなく、いくつもの仕事を掛け持ちし、土日も休みなく働いた結果手に入れた15万円である可能性が高い。



シングルマザーの半数以上は非正規雇用であり、パートタイムでは昇進もなく正社員化の道もない。

子供がいること自体がハンディとなって正社員として雇われず、さらに年齢が上がれば上がるほど、正社員としての雇用は絶望的になる。

雇われるとすればパートやアルバイトでしかなく、それがシングルマザーの低収入化となってしまうのである。こうした苦境から脱しようとして、資格を取ろうとする女性もいる。

母子家庭向けの就労支援では医療事務や看護師や保育士のようなものが国の支援で行われている。

しかし、仮にこうした支援を受けて資格を取っても、そもそも子供がいることで残業ができず、結局パートでの雇用となってしまうという現実もある。

そのため、多くの女性が一度でも考えるのが、水商売や性風俗の道だ。シングルマザーの中には20代、30代の女性も多く、容姿的に問題がなければ、あとは女性の決断ひとつとなる。

そして、こうした子供を持つ女性が就く性風俗の中で主流になりつつあるのがデリヘルだ。デリヘルは働く時間を自分で区切りやすく、拘束が比較的ゆるくシングルマザーでも働きやすいという裏ビジネスである。


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多くの女性が一度でも考えるのが、水商売や性風俗の道だ。シングルマザーの中には20代、30代の女性も多く、容姿的に問題がなければ、あとは女性の決断ひとつとなる。


女性が安心して子供を産み育てられない社会


しかし、だからと言ってすべてのシングルマザーはデリヘルで働くというのは現実的ではない。性風俗というのは、女性を徹底的に商品化する世界であり、並みの精神では勤まらない世界でもある。

すんなり馴染む女性もいる。したたかに風俗の世界で泳ぎ切る女性もいる。中にはデリヘル嬢からデリヘル経営者に転身するほど力を持った女性もいる。

しかし女性によっては、風俗に堕ちることで今まで保ってきた精神の均衡が崩れ、経済的に助かっても精神的に病んでしまう女性も多い。

風俗の世界というのはアンダーグラウンドに属する世界であり、表社会の常識とはまるで真逆の世界であるのは、ブラックアジアの読者であれば骨身に染みて知っているはずだ。

裏社会に堕ちるリスクというのは計り知れないものがある。多くの女性は本能的にそういったことに気付いており、だから堕ちるにもかなり勇気が要るし、普通の女性は極貧になってもやはり堕ちることもできない。

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日本は、すでに結婚したカップルの3組に1組は離婚に至る社会となっている。自由恋愛で婚前交渉も当たり前であり、母子家庭が生まれやすい社会となっている。

女性が配偶者の協力を得られずに、ひとりで子育てをしなければならない状況になる確率が高いのだとすれば、結婚自体が巨大なリスクになる。

今の日本女性が結婚しないのは、結婚したくないのではなく、結婚することが自分の人生を破滅させる巨大なリスクになるという現実的な視点があるからだ。

母子家庭になることが凄まじく危険であることは、現在のシングルマザーを見れば誰もが分かることだ。だから、恐ろしすぎて結婚できない。恐ろしすぎて子供を作れない。

女性が誰かを愛して、結ばれ、結婚して子供を産み育てるというのが恐怖を催すほどの巨大リスクになるような社会が健全であるはずがない。

女性が安心して子供を産み育てられない社会というのは、持続可能な社会ではない。何かが間違っている。


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厚生労働省平成21年度「離婚に関する統計」の概況より。グラフは有配偶離婚率(女性)より。19歳未満で結婚した女性の離婚率は有配偶で見ると70%を超えている。20歳から24歳までの女性の離婚率も50%近い。つまり、若くして結婚した女性であればあるほどシングルマザーになりやすい。


ブラックアジアさんより


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