ポンタの想い出

俺に明日はあるのか?

魔女の履歴書


現代の魔女細木数子の悪辣非道な所業

 



細木数子魔女の履歴書」読みました。


タイトルが秀逸ですね。
細木数子という人間を評する上で、魔女という表現はあまりにも適切と言えるでしょう。

幼少期の環境や境遇が、その後の人格形成に多大なる影響を与えることは、近年の研究で明らかとなっていることです。
本書で明らかになる彼女の幼少期の境遇は凄惨を極めますが、しかしそれを差し引いたとしても、彼女の人間性はかなりの異常性を有してるといっても過言ではないです。


豪腕で、欲深で、暴力的で、権威を誇示し、際限なく富と名声を求める。
まさに細木数子には魔女という呼び名がふさわしい。

 

ヤクザとつながっているのではなく、もはや彼女こそがヤクザそのものである

 

細木数子を語る上で、どうやらヤクザとの密接な関係は避けられない話題のようです。
とりわけ僕も、細木数子氏に興味を持ったのは、ネット上で散見されているよからぬ噂を耳にしたこととが理由です。

「あんた地獄に落ちるわよ」の言葉で、芸能人たちに運命を告げるシーンがよく目につきました。
しかしどうだろうか。
根拠剥奪極まりない、彼女の言動に歯向かう人間が一人もいないのです。
皆一様に細木数子の言動に納得し、大先生と拝めるのです。

その様は僕に強烈な違和感を与えました。

そんな経緯を経て本書を購入したのですけど、その内容は予想以上のものでした。

彼女はヤクザと密接な関係にあるのは、ネットのデマでもなく、紛れも無い真実でした。
その証拠たるものが本書では明かされています。

つまりこういうこと。
彼女のバックにはヤクザがついているため、芸能人たちは細木に下手なことはできないのです。

 

ヤクザと怪しげなビジネスに興じたり、ヤクザの男と男女の仲になったり、ヤクザとのエピソードは枚挙にいとまがない。


なんといっても驚いたエピソードが、ヤクザの親分と男女の関係で、その子分たちに指詰めをさせたという話。

ヤクザと密接なつながりを見せる細木数子。しかしここまでくればもはや彼女自身がヤクザなのです。

 

留まるところを知らない金銭欲



中学生のころに売春の斡旋、詐欺まがいの墓石販売、丸パクリした占い本の執筆。
細木の収入源は多岐にわたりますが、そのどれもが法治国家において許されないような違法商売です。
本書ではそんな細木の推定年収24億と試算しています。

その中でも一番反吐が出たのが、島倉千代子の借金を肩代わりする代わりに、彼女の興行権を得た話です。




「最初の借金は四千万、それが八千万、一億になり、三億円になった。たかが眼科医の守屋が十二億なんて借金できるわけがない。全部細木が島倉をタダ働きさせるためのウソですよ。」

コロビアム・レコード関係者が語るシーン127P


まんまと興行権を得た細木は、島倉千代子氏を奴隷のように三年間タダ働きさせます。
刑務所慰問などで荒稼ぎし、結果的に細木は島倉千代子氏を利用したことにより、九億五千万を得ます。
彼女の借金返済に要したお金はせいぜい一億五千万がいいとこでしょう。よって細木は大儲けです。

三年間借金返済のために毎日タダ働きする島倉氏ですが、限界がきてとうとう細木の元を離れます。
細木に三年間文字通り骨までしゃぶられた彼女は、その後の人生は到底明るいものではありませんでした。


「法律が許してくれるならばこの手で刺したい」という彼女のことばが涙を誘う。


三年間一人の人間をここまで搾取し続けて、今なお平然と書籍を出版して、豪遊生活してるとくるのだからなんともやりきれません。

細木数子の辞書には「良心」の二文字がないのでしょう。
まさに現代の魔女です。

 

読み終えて

 

細木数子魔女の履歴書」を刊行するにあたり、筆者の溝口氏は細木から圧力をかけられたと綴っています。

細木はヤクザを使って執筆中止をするよう溝口氏に圧力をかけたのです。

屈しない溝口氏を見て細木はやり方を変え、発行元の講談社を相手取り6億円の請求をする訴訟を起こしました。


しかし疑問なのは筆者である、溝口氏自身を訴えないことです。

 

ノンフィクション界の巨匠 溝口 敦氏


何故か、

理由は明白です。

溝口氏を相手にするのは細木にとって分が悪いからです。

ヤクザと細木の着信履歴など、溝口氏は細木のいくつものウィークポイントを抑えているため、溝口氏とやりあうのは細木にとって不利なのです。


結果的に細木の控訴取り下げで事態は終結を迎えました。

当然たる結果でしょう。

ペンは剣よりも強しといいますが、本書の内容は容赦ありません。
とことんまで細木数子の悪行を暴きだしています。



溝口氏は週刊現代の編集長の依頼により、細木数子のことを書くことを決めたそうですが、そもそも当初は彼女には全く興味がなかったといっています。

しかし取材して細木数子という女を調べていくうちに、当初の予定である4回の連載では収まらない女だということがわかったそうです。

結果的に連載は14回にまでなりました。

調べれば調べるほど、彼女の悪辣非道な人間性が判明していく。







その過程で溝口氏は細木に強い嫌悪感を抱いたのでしょう。

溝口氏はジャーナリストとしての使命感に燃えたのだと思います。
筆者溝口氏には心底敬意を評したいです。





美輪さんの仰る通りです


 島倉さんがお待ちです



要件を言おうかさんより
画像は追加しています



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