ポンタの想い出

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赤ちゃんは自分で親を選んで生まれてくる



親として読むと感激するという産科医・池川明先生の『生まれた意味を知れば、人は一瞬で変われる』。なぜこの本は心に響くのでしょうか、そして、子どもたちはなんのために生まれてくるのでしょうか。


赤ちゃんは自分でお母さんを選んで生まれる

—— 親として感激するのは、赤ちゃんが自分の意志でお母さんを選ぶという、空の上でのエピソードです。「生まれてくれてありがとう」と、感謝の気持ちが生まれます。

池川明(以下、池川) 誕生前の世界ですから、私は「中間生」と呼んでいます。神さまや天使がいるという証言もあるので、天国といってもいいけれど。子どもたちは、そこからたくさんの女性の暮らしや人となりを眺め、自分が笑顔と幸せを届けられると思うママを選んで、空から降りてきます。「ぼくは『お母さん大好き』というために生まれてきた」。中間世記憶の一例ですが、いい言葉でしょう。また、よく「選べるのなら、なんで虐待する鬼母のもとに来るの?」と聞かれますが、その赤ちゃんは虐待を止める目的で生まれてくるんです。虐待する人は自分も虐待された経験があり、人を愛する幸せを知りません。その負の連鎖を断ち切りたいと考えています。

—— 赤ちゃんが病気や障がいを負って誕生するのも、自分の意志なんですよね。周りの人々が優しさと思いやりを学べるように、と。



池川 人間にはこの世でなすべき使命があり、それを中間生で神さまと約束しています。ママを、家族を幸せにする。巣立った後は世の中の役に立つ。誰もが勇気凛凛なんですよ。でも誕生のとき心を一旦リセットし、人生をスタートさせるので、いつの間にかブレてしまう。そのためにいじめに巻き込まれる、やりがいが見つからない、コンプレックスで落ち込む——。私がこうして胎内記憶の話をするのは、みなさんが初心に帰り、自信を取り戻してほしいからです。

—— そこでこの本は、単なる育児書を超え、生き方の指南書として書き下ろそうと考えられたんですね。先生の生い立ちを赤裸々に語ってもらったり、人生相談Q&Aも随所に入れたり。思春期の不登校や引きこもり、恋愛・結婚・子連れ再婚、嫁姑問題、依存症まで、幅広く答えていただいています。


命の意味に応える私たちの「魂」

池川 もう一つ、大事な柱が「魂の存在」でしょう。数は少ないのですが、中間生よりもう一つ前の「過去世」、仏教でいえば前世のことを記憶している子どもたちがいます。何度も生まれ変わって、いろいろな“生”を生きるのですから、その主体は魂にほかなりません。神さまと、天命について約束するのも実は魂。私たちの精神と肉体の深層に宿って、静かに私たちを見守っているのです。

—— 先日『ほんまでっか!?TV』でも、前世の記憶のある子どもの話が紹介されていました。近所の村に生まれ変わった少年が、前世で自分を殺した相手を見つけ出したとか……。過去生の記憶は、悲しいものが多いですね。ある女の子は、沖縄戦でお母さんが自分の身代りに米兵の銃剣で斃れたことを覚えていました。ナチスアウシュビッツに収容されていた男の子は、ドイツ兵の制服のボタンが目に焼き付いていて、現世でもボタンのついた服を着ることができない……。

池川 現代に語り継ぐべき役割を負っているのでしょうね。過去生や中間生で近しい関係にあった魂たちは、現世でも身近にいる例が多いんですよ。沖縄戦の女の子は、同じお母さんと今も親子。アウシュビッツの子は、中間生で事情を知ったお兄ちゃんが、しっかりと支えてくれています。


魂が一緒に「輪廻転生」する?

池川 はい。私自身にも経験がありますが、たとえば職場で苦手とする上司や部下は、中間生でとても仲の良かった“ソウルメイト”だというケースがあるんです。「君が人生で判断を誤るようなら、全力で阻止する」と約束をしていて、敢えて憎まれ役を買って出てくる。人間関係で行き詰まったら、視点を変えてみてください。案外、自分のプラスになっていることが多いものですよ。

—— 内なる自分の魂とアクセスして、その意思を感知することができれば、いろいろな悩みが解決できますね。

池川 まさに「一瞬で変われ」ます。その方法も、この本でしっかり伝授しました。

—— 哲学や心理学、カウンセリングなどで変われなかったという方にもオススメです。
難しいことは何もありません。不思議なエピソードもたくさん載っています。気軽な楽しい気持ちでみなさん、ぜひ読んでみてください。

池川 最後に、私のところに寄せられた、5歳の男の子が作った絵本を一部ご紹介します。このお子さんは自分で字を学びたいと公文に通い、お母さんに子のお話をして書き取ってもらい、それを自分で絵本にしたそうです。お母さんのお腹に入る前のことや、お腹の中から見たり感じたりしたお母さんの様子が生き生きと描かれています。





赤ちゃんが「お母さんを選ぶ」意味

「胎内記憶」以前の「中間生記憶」を持っていて、「雲の上からお母さんを選んだ」と話すお子さんはたくさんいます。では、赤ちゃんはどのようにしてお母さんを選ぶのでしょうか。

雲の上では、子ども同士で「あのお母さんがかわいい」「あのお母さんがきれいだ」などと話しながら、自分たちのお母さんを世界中の国から選んでいるらしいのです。中でも一番多い決定基準が「やさしそうだから」というのです。

そして、自分がおなかに宿る前から両親を見ていたという子もたくさんいます。お父さんとお母さんのデートを後ろから見ていたという子も複数いれば、知人の医師は、「銀座を女性2人で歩いていた結婚前のお母さんの後ろを、自分は飛んで追いかけていた」と語ってくれました。その女医さんは、「先生、信じられないかもしれませんが、そのときの私の背中には、小さな羽が生えていたの」と教えてくれました。また、「おじいさんと空を飛んでいたら、笑い声の聞こえる家があったので、ここに生まれたら楽しそうと思って、この家を選んで生まれてきた」と話す子どももいます。

ほとんどのお子さんは自分からお母さんを選ぶようです。しかし、時々お母さんを選べなかったから、「子どもを欲しがっている人がいるから、あそこに行きなさい」と神様に選んでもらって、お母さんを決める子どももいるようです。子どもがお母さんを選んだあと、最終的には「神様」と呼ばれる人の所に行き、許可をもらってからお母さんの所に行くのが基本のようです。ところが、「雲から下を見ていたら、突然突き落とされてお母さんの所に来た」という話もあって、「自分の意志が固まらないうちに、突然選ばされてしまう」こともあるようです。

このような中で、「虐待される子どもは、自分から親を選んで生まれてくるわけではない」と考える方もおられるでしょう。記憶のある小学生は、次のように話しています。「それも承知で生まれてくるの。お母さんが成長するまで、何度でも同じことを言いに来るんだよ」。つまり、お母さんが成長するために、あえて虐待する親を選んで、「お母さん、成長してね」と、親の成長を祈ってくる子どももいるらしいのです。

親は子どもを成長させるものと思っていたのですが、どうやら反対に、子どもが親の成長を願っている場合もあるらしいのです。そう考えると、ご自分のお子さんを見る目が、ちょっと変わりませんか?



cakes 池川 明先生インタビュー記事より
画像は追加しています。



著者プロフィール



池川明(いけがわ あきら)

1954年東京都生まれ。池川クリニック院長、医学博士。帝京大学大学院医学研究科修了後、上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、89年に池川クリニックを開設。『子どもは親を選んで生まれてくる』で2009年日本文芸アカデミー賞ゴールド賞を受賞。


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