62: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:08:19.19 ID:y+NcPp2n
ジジイが夕方少し早めに弾き語りを止めて小屋に帰った。それからは親や姉貴を心配させないために1時間半しかジジイに会えなかった。

ジジイはなんら嫌そうな顔せずにギターを教えてくれた。俺も一時間半しかないから真面目に練習した。

ジジイがしっかり褒めてくれてたからだ。間違っても

「あーそうじゃあねえな。こうだ」ってな感じで全然厳しくなかった。それでもサボらず練習した。

一軒家だったから音を小さめに家でも練習した。姉貴からは案外感心された。なぜかは知らない。

64: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:12:50.12 ID:y+NcPp2n
俺は覚えが悪くて何回もイライラした。それでもジジイは笑うばっかりだった。

ジジイは駅でかなり上手いギターを弾く。俺はそれをしっかり見ていたんだがな…

運指が速すぎて見えないんだなw初心者にあれは無理だわw

それから1ヶ月が過ぎた。やっとこさキーをマスターした。どこがどの音ってのを完全に覚えた。

俺「よっしゃあ!」

ホントに声が出た。ジジイからテストを受けてそれに全てオーケーをもらったのだ

65: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:15:53.54 ID:y+NcPp2n





ジジイ「はっはあ!覚えたなあ!」

そうやって肩をバンバン叩かれた。少し痛かったけど嬉しくてそれどこじゃなかった。

ジジイ「それじゃあ次は曲に行くかあ」

俺「ホントかよ!?」

嬉しくて大声を出した。

ジジイ「バカッうるせえ。たまたま近くに家がねえからって人がいるかもだろ」

俺「す、すまね…」

ジジイ「…スモーク・オン・ザ・ウォーターや」

俺「は?」

66: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:16:20.15 id:k0OHj0bt
大事なのはいかに音楽が好きで、その気持ちを維持する事心折れずに練習する事だよねー
テクニックなんて後で嫌でもついてくるからさー

67: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:17:53.31 id:ZKv06bHc
ディープの名曲

69: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:20:07.26 ID:3RXJbbFj
期待

70: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:20:35.25 ID:y+NcPp2n
全くもって騙されたと思った。俺が弾きたいのはヒア・カムズ・ザ・サンだ。ビートルズに取りかかれると思っていたのだ。

その怒りを察したのかジジイはやれやれと言った顔でギターを取った。

ジジイ「こういうのをロックっていうんや」

ジャッジャッジャー

あ、知ってる。聞いたことある。簡単そうだな…でもなんでこれがロックなのか?それが分からなかった。

ジジイ「…とりあえず本家聞いてみい」

そういって俺の授業ノートをひったくって
"Deep Purple smoke on the water"
と殴りかいた。

71: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:23:55.91 ID:y+NcPp2n


ジジイ「…聞いてみい」

その日はそれだけだった。家に帰って親父にテキトーに言い訳したあと聞いてみた。

俺「なあ親父」

親父「ん?」

俺「親父ってロック聞く?」

親父「有名どこだけな。俺はフォークのファンだからな」

俺はノートをこっそり取り出して聞いてみた。

俺「スモーク・オン・ザ・ウォーター?ってやつなんだけどある?」

親父は驚いた顔で椅子から立ち上がって笑った。

親父「お前もそんなん聞きたいのか」

72: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:27:52.45 ID:y+NcPp2n
親父は和室に行って俺を手招きした。そこは立ち入り禁止の場所でこっそり入るとよく親父に怒られた場所だった。

そこにあったのはレコードプレイヤー。なんでレコードで聞くか分からなかった。

俺「俺の部屋にCDプレイヤーあるが?」

親父「バカ。それじゃダメだ。ダメなんだよ」

と無理矢理レコードで聞かされた。俺が始めて聞いたハードロックとなった。

Deep Purple - Made in Japan」というアルバムだった。ライブ盤で今でも愛聴盤だ。

73: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:32:46.02 ID:y+NcPp2n
衝撃だった。全ての曲が俺を揺らした。誇大じゃなくてホントに。声がでないの。

そんときホントの感動を知ったんだよね。それでホントに決めたの。ギターが弾けるようになりたいって。

それから3年生になった。始業式の時の安全訓話で冷や汗が流れた。

ホームレスと遊んだり関わるのは止めましょう。

ホントに俺はガキだった。ここで言うこと聞いたらロックじゃねえぜ!って思ったんだよな。まあ焦ったのは間違いないが。

教室ではありえないだとか気持ち悪いとか騒いでたけど俺は
ああ…こいつらはホントのロックを知らない。悲しすぎるぜ。とか自分に酔ってたわwww

74: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:33:42.83 ID:y+NcPp2n
いちおー今日はここまで。
質問あればどうぞ。読んでくれてる人ありがと!

80: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:55:06.26 id:k0OHj0bt
>>74
乙。続き楽しみにしてるわ

81: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:04:08.70 ID:9w9GWN2d
>>74

続き待ってる
ついでに今も弾いてるのかと得意曲あれば教えてw

84: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:11:39.90 id:qljtUMUh
>>81
今も弾いてます。今はブラックモアズ・ナイト良くしますね

75: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:36:41.57 id:F8hFG9+G
続きがあるのか楽しみだ

76: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:41:20.35 ID:/u9UKlqP
面白かった

79: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/21(月) 23:50:31.26 id:N7rsENaJ
面白い
続き楽しみにしてるわ

86: 青南蛮 ◆BANBAN.Bj6 @\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:15:26.56 id:zWCfUUJq
高崎晃は好きですか?

87: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:20:52.31 id:qljtUMUh
>>86
俺はラウドネスよりアースシェイカー聞いてまして…すいません

88: 青南蛮 ◆BANBAN.Bj6 @\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:27:32.84 id:zWCfUUJq
>>87
アースも良かったよねー
俺はラウド→インギーにいっちまった異端だったわ

89: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:35:15.47 id:zmXhE5NC
今いくつ?

90: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:37:39.56 id:qljtUMUh
>>89
今は27です。とうとうジミやカート、ジャニスの年になっちゃいました

96: 青南蛮 ◆BANBAN.Bj6 @\(^o^)/ 2016/11/22(火) 06:34:17.52 id:zWCfUUJq
>>90
45歳位を想像してたからイメージと違いすぎた
面白いから書き上げてねー

91: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 00:55:26.17 ID:8Uj+txlW
つづきたのしみにしてるぞー

97: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 06:51:13.14 id:w6J00bmz
続きに期待

102: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:15:44.11 id:z028FGmR



移動先で待ちぼうけ食らわせられてるのでケータイから少し更新

104: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:18:48.62 id:z028FGmR
俺はそれからもジジイとこに通った。中三という受験シーズンになっても変わりはなかった。いつものようにダッシュで家に帰ってギターを取ってこそっと駅に戻る。

ジジイはまた早めに切り上げて小屋にもどる。そしてスモーク・オン・ザ・ウォーターを聞いたことを伝えると

ジジイ「そうかそうか!」と笑ってギターを練習することになったのだ。

リフ自体は簡単だった。弾けるのに2日はかからなかった。でもその時に始めてアップピッキングというのを知った。

106: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:22:18.89 id:z028FGmR
ジジイ「この曲のリフはな、アップピッキングなんや」

ジジイはそういってギターを爪弾く。俺はただ見よう見まねで言うとおりに弾く。曲になっていったのが楽しくてたまらなかった。

いつものようにキーを押さえたあとにスモーク・オン・ザ・ウォーターを弾く。それだけの変化で一時間半という時間が永遠のように感じたんだよ。

ジジイは上手い上手いと俺を励ましてリフを弾く。それからは曲のAメロからサビまで全部教えてくれた。

俺はこの時Fというかパワーコードすら押さえられなかったけどジジイはコツを教えてくれた。

107: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:25:24.80 id:z028FGmR
ジジイ「パワーコードはな親指でEを押さえるとしやすいで?」

俺はこれで練習したせいでFは握りこんで弾くようになってしまったんだがw
でも確かに弾きやすかった。というより刷り込みだったんだろう。

真面目に練習すればソロ以外は1ヶ月程度だった。

でもある時だった。予想外に多くの金を手に入れたジジイはニコニコしながらある買い物をした。

108: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:30:01.38 id:z028FGmR
俺「何を買ったんじゃ?」

ジジイ「2ヶ月に1回の楽しみじゃ」

そういって買ったのはタバコだった。今でも覚えてるというか俺が今でも吸うきっかけになった。アメスピだった。

俺「ジジイはマイセンやろw」

ジジイは凄く幸せそうな顔をしてタバコを吸った。

小屋に戻った時にジジイがトイレで席を外した。その時ふっとジジイのギターが気になった。

109: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:33:40.33 id:z028FGmR
ものすごい良い音がするしカッコよかったからちょっとした好奇心でそれを弾いた。

俺「意外と弾きにくいなあ…」

そしたらジジイはいきなり戸を開け今まで聞いたことの無い大きな声で

ジジイ「そのギターに触るんじゃない!!」と怒鳴った。俺はマジで焦ってこそこそと返した。

俺「ご、ごめん…」

ジジイ「…また明日来いや。今日はもうしけたわ」

この時が最初で最後のジジイのぶちギレだった。ホントに怖かった。見た目からは想像もつかないドスの聞いた声だった。

110: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:38:14.06 id:z028FGmR
その日は半泣きで帰って家でちょこっと練習して寝た。

でも次の日行ってみるとまたジジイはけろっと笑って演奏を止めた。俺はホントに昨日のジジイか?と内心疑問だった。

スモーク・オン・ザ・ウォーターがソロ以外は完璧に弾けるようになったときに1つの思いがけない事がおこった。

中三の五月。その日は1日休みでまたジジイに教わって駅に向かったときの事だった。



111: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:41:20.77 id:z028FGmR
ジジイが弾くいつもの場所に既に先客がいた。弾き語りの先客だった。

ジジイ「はー…珍しいこともあるんじゃなあ」

そこにいたのは黒髪が長く凄く美人、というより超俺好みの女性だった。正直一目惚れだった。

しかし変な点が1つあった。その美貌からかかなりのお金が落としてあったが小銭が投げられたときは深々と頭を下げるのにお札が入れられたときには普通に弾くのだった。

112: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:46:22.73 id:z028FGmR
そんな変な違和感をうっすら感じているとジジイがスタスタ近付いていった。内心全く準備が出来てなくて慌てて追った。

ジジイ「嬢ちゃん、ギター上手いな」

とジジイはいきなり女性の横にドカッと座る。因みにその女性は折り畳み椅子に座ってた。

女性は横を向いてちょっとニコッとして
「もしかしていつもここで弾いてる人ですか?」と聞いた。

ジジイは腕を組んで絶世のドヤ顔で「いかにも!」と言った。ホントに吹き出しそうだった。

113: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 09:58:10.51 ID:8JUj53kS
すると女性が演奏を止めてジジイの方を向き満面の笑みで言った。

女性「私あなたに憧れてここで弾くことにしたんです!」

憧れ?ちょっと待てよwジジイに?俺はジジイがギターと歌が上手かったから興味を持ったんであって憧れとかはそんなに無かった。うっそだろwとか思ってたらジジイもウソでしょ?みたいな顔してた。

この光景うまく描写したいんだけどねwホントにシュールだったからwww

女性は尚も続けた。

115: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 10:04:17.74 ID:8JUj53kS
女性「いつもサンハウスとかジョン・リー・フッカーとかしてますよね!私好きなんです!」

俺にはジジイがやってた曲の作者なんて知らなかったがこの女性の趣味が相当渋いのが手に取るように分かった。

女性「私もやろうとするけど出来なくて…」

ジジイは驚いた顔を一瞬だけしてまた笑って女性の肩を叩いた。

ジジイ「なんも心配することないさ。嬢ちゃんだって弾けるぞ?」

女性は唐突にジジイに私の演奏を聞いてくれと言った。ジジイは何かはっとした顔をしてまた笑っていいぞと言った。

116: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 10:08:22.26 ID:8JUj53kS
女性はアコギをチューニングしてセットした。よく見れば彼女は左利きだった。そういえばこの頃俺は既にチューナー無しでチューニング出来るようになっていた。というかさせられていた。

女性「じゃあ」とだけ言って演奏に入った。ものすごく上手い。ジジイとは違うけれど上手い。どこか優しげな音色が連弾で爪弾かれる。

ジジイはにやっとしてタバコを手に取りまた黙って演奏を聞いた。
一方の俺は「え?歌は?」みたいな感じでヤムチャ目線で曲を聞いてた。

117: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 10:11:59.39 ID:8JUj53kS
ほんの2分程度で演奏は終わった。俺には感動しかなかった。ジジイは大きく煙を吐き出すとにやついて

ジジイ「リトル・マーサか。嬢ちゃん渋いね」と笑った。その演奏にまた誰かが小銭を投げる。女性はすっとうなずいた。

ジジイはふっと悲しい顔をして溜め息をついた。

ジジイ「嬢ちゃん今まで大変だったろう?いくつよ」

119: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 10:16:22.65 ID:8JUj53kS
とりあえずここまでで。仕事行ってきまーす

120: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 10:19:44.02 id:MYnw+ok3
面白い

123: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 11:40:01.75 id:ZYvfAS+5
引き続きたのむ

126: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 11:59:01.00 id:yc4rQUe1
色々とすごいじいちゃんだな
また帰りにここ開くの楽しみにしてるわ

129: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 12:27:35.11 id:OIwIONzt
不思議なおもしろさについつい引き込まれたよ
続きに期待してる

130: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 12:32:10.25 ID:9qi6Ic4s
じじいと嬢ちゃんは誰似?

137: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:12:18.75 id:qljtUMUh
>>130
どちらかというとホントのサンハウスみたいな感じです。女性は私感で堀北真希さんの全盛期をもちっとクールにした感じです

ファーザー・オブ・フォーク・ブルース(紙ジャケット仕様)

131: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 12:35:11.97 ID:1OVQigCW
ミッキー・カーチスをさらに小汚なくした感じを勝手にイメージしてるんだけど

132: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 12:39:11.78 ID:Vy+aWIQ1
>>131
ミッキーが小汚ない前提でワロタ

133: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 13:01:13.45 id:qBF8FKiw
>>131
俺もそのイメージだった

136: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:07:55.26 id:jCbDd77T
泉谷しげるのイメージだった…



138: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:16:44.54 id:qljtUMUh
めくら。この言葉の意味は中学生でも分かった。盲目の人だった。女性は目を開いてるのに見えないってのでちょっと絶望した。

でも瞬時に尊敬の念が出てきた。なんで目が見えないのに弾けるんだ?まさか音だけ!?ってな感じで。

女性「私は○○五十鈴。五に十に鈴で五十鈴です」

いきなりの自己紹介にもジジイは動じなかった。

ジジイ「ジジイや。68やで」

151: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 15:13:04.39 ID:9qi6Ic4s
五十鈴なんて読むの?

152: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 15:14:12.94 id:deomKHJx
いすずじゃね

153: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 15:14:13.43 id:MYnw+ok3
いすずじゃない?



139: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:20:39.90 id:qljtUMUh
女性が年を言わざるを言えない状況にするあたりホントにデリカシーないと思った。女性は気にせずニコッとして「17です」と語った。

俺「姉貴と同い年やん…」

思わず言葉が出てしまった。女性はきょとんとして「そちらに誰か?」と聞いた。慌てて返事を返す。

俺「俺っていいます。中学生です」

女性「そう。俺君。お孫さん?」

いやー…といってジジイとクスッと笑った。

俺「俺はジジイにギターを教わってる立場です」

140: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:25:31.92 id:qljtUMUh
すると女性は驚いた顔をして俺の手を取ろうとした。

女性「ズルいです!私も教えてほしいです!」

ジジイはカッカッカッと笑って女性の肩を叩いた。

ジジイ「よっしゃ!嬢ちゃん何が弾きたい?教えてやるぞ?」

女性は大きな声で「プリーチング・ザ・ブルース」と言った。

俺は盲目の彼女に恋をした。



141: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:32:23.22 id:qljtUMUh
その日は俺だけ彼女の連絡先を手に入れみんな解散した。彼女は事情が事情だし週末の2日だけジジイに会いに来ることになった。

週末に予定を入れるきはさらさら起きなかった。親父が飯食べに行こうといっても断った。彼女に会えたらそれでよかった。でも1回もつ鍋に連れていくと言われた時はむちゃくちゃ考えた。

ジジイは俺に課題を出すようになった。コードを覚えろということだった。正直キーが分かっていて教則本を見ればすぐだった。
彼女にはボトルネックの扱いを1から教えてた。彼女は覚えがいいのかものすごく上手だった。それに歌も優しくキレイだった。

142: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:37:15.31 id:qljtUMUh
彼女は良く「リトル・ウィング」を弾いた。良く考えれば17にして弾ける人間は今からしたらそうはいない。上手いのも当然だった。

それに耳が良かった。俺のギターが少しでもチューニングが狂えば教えてくれた。3人ともチューナーなんて使わなかったw

いつものサイクルに彼女が加わった。俺は色んな意味でハッピーだった。何回も彼女で○○○。失礼なことに盲目というのも○○してた。中学生なんで許してくれやw

143: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:41:30.00 id:A0v01lms
青春だなー

144: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/11/22(火) 14:41:30.85 id:qljtUMUh
俺は彼女と


3につづく


某掲示板より
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